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お正月のおせち料理は日本の伝統文化ですが、準備に多くの時間と労力を要します。特に数の子は、お正月に食べる意味や調理方法を知らない方も少なくありません。本記事では、おせち料理の数の子について、基礎知識や調理方法、数の子を使ったレシピまで詳しく解説します。
記事を読めば、数の子の意味を理解でき、簡単でおいしいおせち料理が作れます。数の子以外の具材の意味も解説するので、参考にしてください。
本記事のポイント!
- 数の子には「子宝、子孫繁栄」という意味が込められている
- 「ニシンの卵の数が多い」という点が数の子の名前の由来
- おいしい数の子料理を作るには、塩抜き作業が重要
- この記事を書いた人:ゆうじ
- 当サイトの管理人。「かまぼこ研究歴15年」のおせち分析大好き人間。
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おせち料理の「数の子」基礎知識
数の子は、ニシンの卵巣を使った縁起の良い食材で、おせち料理に欠かせません。栄養価が高く、独特の食感と淡白な味わいが特徴です。
数の子の名前の由来
数の子の名前の由来は、ニシンの卵巣に含まれる卵の数がとても多いことから来ています。数えきれないほどの卵が詰まっているため「数の子」と呼ぶようになりました。名前には子孫繁栄の意味が込められており、子宝や家族の繁栄を願う縁起物として親しまれています。
十二支の最初が「子」であることから、新年を迎えるおせち料理にぴったりの食材です。新しい一年の始まりを祝う意味合いがあります。数の子の形が小判に似ており、金運アップにも効果があると言われています。数の子には縁起の良い意味が込められていて、おせち料理に欠かせません。
英語では「herring roe(ヘリング・ロー)」と呼ばれ、世界的にも珍重されています。数の子は、名前や形状に込められた意味から、日本の伝統的な正月料理として重要な位置を占めています。単なる食材を超えて、人々の願いや希望を象徴する存在として、長く愛されてきました。
数の子の歴史
数の子は、日本の食文化に深く根付いた食材で、江戸時代以前から日本で食べられています。当初は主に北海道や東北地方の郷土料理として人気でしたが、明治時代に入ってから全国的に広まりました。大正時代頃になると、縁起物としての意味合いが強くなり、数の子はおせち料理の定番として定着していきます。
戦後は、冷凍技術の発達で年間を通じて入手可能になり、おせち料理以外でも食べるようになりました。1970年代以降は、輸入品の増加で家庭でも手に入りやすくなっています。多くの家庭で、新年を祝う際に数の子を食べる習慣が定着しました。数の子の歴史は長く、日本の食文化の一部として大切に受け継がれています。
数の子の産地と種類
数の子の主な産地は、国産では北海道、輸入品ではアラスカやカナダです。数の子には、以下のような種類や分類があります。
- 色や大きさによる分類(黄金色や大型・中型・小型など)
- 加工方法による分類(生数の子や塩数の子、醤油漬け数の子など)
- 品質による等級分け(特上・上・並など)
天然物と養殖物があり、国産は少量生産で高価なため輸入品が主流(※参考資料 農林水産省HP)です。近年は環境保護のために漁獲量制限があり、入手が難しくなっています。数の子を選ぶ際は、産地や加工方法、品質などを考慮して、家族の好みに合ったものを選びましょう。
おせち料理に数の子を入れる意味
おせち料理に入れる数の子には、さまざまな縁起の良い意味があります。
子宝を願う
数の子は子宝を願う意味を持つ、おせち料理の代表的な具材です。ニシンの卵巣である数の子は、多くの卵を持つことから子孫繁栄を象徴します。古来より縁起物とされ、子どもの誕生や健康な成長を祈願する意味が込められています。以下の要素から、数の子を食べると子宝に恵まれると信じられてきました。
- 多産の象徴とされている
- 形状が精子に似ている
- 黄色い色が金運や財運にもつながる
新婚夫婦や子どもを望むカップルにとって、数の子は重要な意味を持ちます。新年に食べると、年間を通して子宝運が高まるとされています。日本の伝統的な子孫繁栄の願いを象徴する食材として、数の子はおせち料理に欠かせない存在です。数の子は家族の繁栄を象徴し、一家の幸せを願う縁起物です。
一家の繁栄を願う
卵の多さが豊かさを表すことから、以下の願いが込められています。
- 子孫繁栄
- 家族の健康と長寿
- 家業や事業の発展
家族の和を大切にする意味合いも持つので、家族全員で新年を祝うおせち料理に最適です。新年の幸運と成功を祈願し、家系の継続と発展を願います。数の子は単なる食材ではなく、家族の幸せと繁栄を象徴する食べ物です。
おせち料理の数の子の調理方法
数の子の調理は、塩抜きと味付けの2工程です。
塩抜き方法
適切な塩抜きによって、数の子本来の旨みを引き出しつつ、塩辛さが調整できます。塩抜きの基本的な手順は以下のとおりです。
- 30分〜1時間水に浸す
- 水を替えながら2〜3回繰り返す
- 熱湯をかける
- 水気を拭き取る
好みの塩加減に調整できるのが塩抜きの利点です。長時間の塩抜きは食感が損なわれるので注意しましょう。市販の塩抜き済みの数の子を使用すれば、手間が省けます。塩抜きは簡単ですが、数の子の味を決める重要な工程です。
味付け方法
数の子の味付けは、和風の調味料を使いましょう。醤油、みりん、酒を使った味付けが一般的ですが、より上品な味わいを求める場合は、白だしをおすすめします。基本的な味付けの手順は以下のとおりです。
- 醤油:みりん:酒を3:2:1の割合で混ぜる
- 昆布だしを加えてうま味をプラスする
- はちみつを少量加えて甘みを調整する
素材本来の味を活かすために、調味料は控えめにしましょう。柚子の皮を加えると風味が増し、少量の生姜やわさびはアクセントになります。最後に白ごまを振りかけると、香ばしさがプラスされます。簡単な味付け方法としては、昆布茶もおすすめです。塩分と旨味が含まれており、昆布茶だけで手軽に味付けできます。
数の子を使ったおせち料理のレシピ
数の子を使ったおせち料理のレシピをいくつか紹介します。子どもでも安心して食べられる料理ばかりです。材料を和えるだけで簡単に作れますが、見た目は華やかで手抜きには見えません。忙しい方でも手軽に作れるので、お正月のおせち料理に取り入れてみてください。
松前漬け
松前漬けは、おせち料理の定番として人気の高い一品です。数の子のコリコリとした食感と、昆布の旨味が特徴的な北海道の郷土料理で、家庭でも手軽に作れます。材料は、数の子や昆布、するめや人参など手に入りやすいものです。醤油ベースの調味液で和えるだけで、簡単においしい松前漬けが作れます。
栄養面でも優れており、ビタミンやミネラル、タンパク質が豊富です。作り置きができ、おせち料理の一品としてはもちろん、日本酒やビールのおつまみとしてもおすすめです。
パックやびん詰めの商品も販売されているので、時間がないときは市販品を利用しましょう。手作りと市販品の上手な組み合わせで、忙しい中でも本格的なおせち料理を楽しめます。
数の子なます
数の子なますは、さっぱりとした味わいで子どもでも食べやすい一品です。以下のような魅力があります。
- 彩りが鮮やかで見た目が美しい
- 数の子と野菜の食感が楽しい
- 栄養価が高い
作り方は簡単で、数の子や大根、人参を千切りにして和えるだけです。酢や砂糖、塩で味付けします。作り置きが可能で、冷蔵保存で3〜4日持つので余裕があるときに作っておきましょう。味付けや具材のバリエーションで、好みに合わせたアレンジも楽しめます。
数の子の酢漬け
数の子の酢漬けは、簡単に作れるのが魅力です。材料は数の子や酢、砂糖や塩が基本で、家庭でも手軽に調理できます。酢が数の子の臭みを抑え、歯ごたえと酸味のバランスが良いのが特徴です。漬け込む時間は数時間から一晩程度で済むため、忙しい方でも簡単に作れます。
数の子の酢漬けは彩りが良く、おせち料理を華やかに演出します。白ワインや日本酒との相性も良く、大人のおつまみにもおすすめです。
おいしい数の子の見分け方と保存方法
おいしい数の子選びのポイントを押さえて、おせち料理を楽しみましょう。
おいしい数の子の見分け方
おいしい数の子を見分けるポイントは以下のとおりです。
- 透き通った黄色で艶がある
- サイズが均一で形が整っている
- 傷や破れがなく大きさが揃っている
- 適度な弾力がある
- 塩の結晶が均一についている(塩漬けの場合)
- 鮮度が高く新鮮である
パリッとした食感が、おいしい数の子の特徴です。可能であれば、試食して味や食感を確認してください。加工品を選ぶ場合は、原材料や添加物をしっかりチェックしましょう。信頼できる店や産地のものを選び、価格が極端に安いものは避けるのが無難です。
数の子の保存期間と保存方法
数の子は冷蔵庫で1週間、冷凍庫であれば1か月程度保存できます。常温の場合は1日以内に食べ切りましょう。保存する際は、以下の点に注意してください。
- 密閉容器に入れる
- 水気をよく切る
- ラップで包んで乾燥を防ぐ
- 他の食品と分けて臭い移りを防ぐ
適切な保存方法を守ると、数の子の風味と食感が長く楽しめます。塩漬けの状態であれば、冷蔵庫で2~3ヶ月程度保存可能ですが、開封後は早めに食べ切りましょう。酢漬けの場合は、酢に浸した状態で保存するのが適切です。子どもの健康や安全性も考慮して、長期保存よりも新鮮なうちに食べるのがおすすめです。
おせち料理の数の子以外の具材の意味
おせち料理の具材には、新年を祝う意味や願いが込められています。家族の願いに合わせて具材を選べ、体に優しい食材が多いため、子どもにも安心です。
昆布巻き
昆布巻きは長寿を象徴します。「よろこぶ」という語呂合わせから、新年の幸せを願う意味が込められた料理です。昆布には旨味成分が豊富で、鰹節や干し椎茸と組み合わせると、より深い味わいになります。
甘辛い味付けで食べやすく、子どもから大人まで幅広く好まれるのが特徴です。切り口の渦巻き模様が美しく、おせち料理の彩りに貢献します。手作りも可能ですが、時間がかかるので、忙しいワーママにとっては市販品を選ぶのも良い選択肢です。
添加物が気になる場合は、信頼できるメーカーの商品を選びましょう。昆布巻きは日持ちのする保存食なので、おせち料理が余った場合でも安心して保存できます。
黒豆
黒豆は「まめに働く」という語呂合わせがあり、新年の幸せを願う意味が込められています。黒豆の調理に炊飯器やレンジを使えば、忙しいワーママでも手軽に作れます。
甘煮や塩煮など、味付けのバリエーションも豊富なので、家族の好みに合わせて調整しましょう。子ども向けには、きな粉をまぶすアレンジも人気です。乾燥状態であれば2年程度保存可能ですが、水戻し後は冷蔵保存で1~2日、冷凍保存なら1ヶ月程度と短い点には注意してください。
黒豆の意味について詳しく知りたい人は、こちらの記事「おせち黒豆の意味を知るのは37%!200人アンケートで見えた驚きの回答」も読んでみて下さい。
伊達巻き
伊達巻きは、卵の甘味と鮮やかな黄色い色合いが特徴的です。巻物のような形状から「学問の上達」を象徴します。甘さと黄色い色から「金運アップ」の意味も持つと言われています。
手作りは時間と手間がかかるので、忙しい方には市販品がおすすめです。冷蔵庫で3〜4日程度、冷凍庫で1か月程度保存できます。子どもから大人まで幅広く好まれる味なので、家族みんなで楽しめる一品です。
≫ 伊達巻の冷凍保存方法の詳しい解説はコチラ
まとめ
数の子は子孫繁栄や家族の幸せを象徴する縁起物で、お正月に欠かせない一品です。おいしく仕上げるには、塩抜きと適切な味付けが重要です。松前漬けや酢漬けなどは忙しくても作りやすく、さまざまなアレンジレシピが楽しめます。
新鮮な数の子を選び、適切に保存すると、おいしく安全に食べられます。数の子を含むおせち料理は、新年を祝う日本の食文化です。それぞれの具材にも意味があるので、伝統を大切にしながら、家族で楽しみましょう。
黒豆以外のおせち料理について詳しく知りたい方は、こちらの記事「【おせち料理】定番食材36選を完全解説|意味や込められた願いを知ろう!」も読んでみて下さい。
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