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- 旦那の実家でお正月を迎えるので、恥をかきたくない。
- 普段はしないけど、おせち料理はマナーを守って食べたい。
- おせちは冷蔵庫からだすタイミングが大事ってホント?
普段一緒に食べない人たちと食べることが多い「おせち料理」。
特別感ある料理だからこそ、マナー違反はしたくない!と考える人が多いものです。
この記事では、厳選したおせち重要ルールを10個解説しています。
年末にちょっと読んでもらえるだけで「しっかりとした人」という好印象をGETできます。
おせち重要ルール10選
⇩すぐに読みたい内容をクリックで跳べます⇩
食べる順番編【4つ】
料理の取り方編【4つ】
準備編【2つ】
- この記事をかいた人
- おせち料理に欠かせない”かまぼこ”を研究して10年以上。
900年以上の歴史をもつ「かまぼこ」大好き人間で、仕事と趣味の境界なく「おせち料理」を調べることが楽しみです。
食べる順番のマナー【4つ】
まずは「食べる順番」に関するマナーを4つ紹介します。
お屠蘇(とそ)はおせちの前に若い人から順番にいただく
お屠蘇は「5~10種類の薬草を使ったお酒」のことですが、最近では日本酒で代替えされることも多い飲み物です。
お正月に無病息災を願って飲まれるお屠蘇は、おせち料理を食べる前にいただきます。
飲む人の順番は年齢の若い順と決まっていて、「毒見の名残」という説が有力です。
子どもや車の運転手が飲むのはNG!
飲むマネでOKです。
お屠蘇に使われる代表的な薬草は以下のものがあります。
- 白朮(ビャクジュツ)
- 陳皮(チンピ)
- 山椒(サンショウ)
- 桂皮(ケイヒ)
- 桔梗(キキョウ)
- 八角(ハッカク)
- 防風(ボウフウ)
- 肉桂(ニッケイ)
中国から伝わったので、聞きなれない生薬も多い。
お屠蘇は飲み方にも細かいマナーがありますが、現在は略式として「1つの盃(さかずき)に3回に分けて注ぎ飲む」方法が主流です。
お屠蘇の飲み方【略式版】
- 元旦の朝一番に出した水で手を洗う。
(朝汲んだ水を使う名残) - 神棚や仏壇を拝む。
- 家族で新年のあいさつをする。
(家長が一言述べることが多い) - 最年長者が東を背にして座り、他の人は最年長者(東)に向かって座る。
- 最年長者が最年少者にお屠蘇を3回に分けて注ぐ。
(2回空振りして3回目に注ぐ) - 最年少者は飲む前に
「一人これ飲めば一家苦しみなく、一家これ飲めば一里(ひとさと)病(やまい)なし」
と言う。(全員飲む前に同じことを言う) - 飲んだ最年少者は、2番目の年少者に注ぎ、年少者から年長者へ順番に飲む。
※ただし、厄年の人は最後(最年長者の後)。
(最年長者が全員に注ぐやり方もあり)
盃の持ち方が男女で違う点に注意!
男性の場合…親指を盃の下に入れる。
女性の場合…親指を盃のふちに添える。
略式でもこれだけ細かいマナーがあり、文章よりも動画の方が分かりやすいです。
⇩こちらの動画を参考にしてください⇩
おせちは目上の人から順番に食べる
おせちに箸を付ける順番にはルールがあり、最初は一家の主人です。
その後は、目上の人から順番に食べます。
具体的な順番を以下で紹介します。
- 祖父
- 祖母
- 父
- 母
- 長男
- 長男の嫁
- 長女の旦那
- 長女
- 子どもたち
全ての料理を順番に食べる必要はありません。
おせちを一回だけ順番に食べた後は、誰から食べるという点は気にしなくて大丈夫です。
重箱は”一の段”から順番に食べる
重箱にも順番があり、一の段から食べ進めます。
よくある二段重、三段重に詰められている料理をまとめました。
三段重 | 二段重 | |
一の段 | 祝い肴 口取り | 祝い肴 口取り 焼き物① |
二の段 | 焼き物 酢の物 | 焼き物② 酢の物 煮しめ |
三の段 | 煮しめ | - |
一の段から順番ですが、注意点として「祝い肴、口取り」料理を最初に食べます。
- 「祝い肴、口取り」料理とは?
- 祝い肴…お酒を飲むときに食べる三種類の料理。関東、関西で料理が異なる。
口取り…最初に提供される料理。
「祝い肴、口取り」の代表的な料理を紹介します。
祝い肴
- 黒豆
- 数の子
- 田作り
- たたきごぼう(関西のみ)
口取り
- かまぼこ
- 伊達巻
- 錦玉子
- 栗きんとん
- きんかん
- 昆布巻き
料理について詳しく知りたい方はこちらの記事「食材や重箱の意味・いわれ|歴史や豆知識まで完全解説」を読んでみて下さい。
日持ちしない料理を優先的に食べる
おせちは料理によって賞味期限が大きく異なり、短いものでは2~3日しか日持ちしません。
日持ちしない料理を食べ切ってくれる人がいると、料理を準備する人は特に喜んでくれますので、積極的に食べ進めると好印象です。
特に日持ちしない料理を紹介します。
(カッコの数字は冷蔵保存した時の目安です)
- 焼き物(鯛、えび等)(2~3日)
- 栗きんとん(2~3日)
- 筑前煮(3~4日)
- 黒豆(5日)
汁気を切って保存すると、腐りにくくなるよ。
すぐに悪くなりませんが、冷蔵庫で1週間くらいが目安のおせち代表的な料理も紹介します。
- かまぼこ
- 伊達巻
- 田作り
- 数の子
- 昆布巻き
- 酢の物
油断すると腐らせてしまう…。
できる限り早く食べ切るのがオススメ。
料理の食べ方のマナー【4つ】
次に「料理の食べ方」に関するマナーを4つ紹介します。
重箱の隅から食べるのはNG
おせちマナーを気にする人は、重箱の隅から食べることをNGとかんがえる人が多いです。
重箱の隅からがNGな理由は、はっきりしていませんが2つの説が有力です。
- 家の隅々まで幸運が届かなくなり、縁起が悪い。
- 「重箱の隅をつつく」という諺(ことわざ)の悪いイメージ。
最初から四隅を食べることは避けつつ、家庭の状況に合わせて食べ進めることをオススメします。
- 「重箱の隅をつつく」という諺(ことわざ)の意味は?
- どうでもいいような細かいことばかり注目して、口うるさく言うこと。
直箸(じかばし)はNG
おせちに限らず、「直箸」は箸マナーNGの1つ。
最近では取り箸が面倒という人も多く、直箸OKな人が増えてきましたが、衛生面からNGな人も多いので注意が必要です。
おせち料理はお酒といっしょにいただくことが多く、注意力が散漫になりやすいもの。
取り箸が用意してあるのに直箸で食べる、といった行為は絶対NGです。
先にいただく目上の人が「直箸か、取り箸か」を確認してから真似するのがオススメです。
箸(はし)を逆さにして取り箸で使うのはNG
おせち料理で使う箸は、中央が太く両サイドが細い「俵箸(たわらばし)(別名:祝い箸)」を使います。
両サイドが細くても、箸を逆さにして取り箸で使う行為は絶対NGマナーです。
- 両サイドが細いのはなぜ?
- 一方は自分用(人用)ですが、もう一方は神様用だからです。
直箸NGの場合、必ず取り箸を用意するようにしてください。
海老の殻は手でむいてもOK
ここまでNGマナーを紹介してきましたが、意外なOKルールが「海老の殻を手でむく」です。
手が汚れるのでマナー的にためらう人もいると思いますが、お箸やナイフを必ず使うというマナーはありません。
ただし、周りがお箸などを使っている時は自分もお箸を使う、といった協調性は大事です。
周りと違う行為は悪い印象となる可能性があるよ。
手でむく場合は次の手順を参考にしてください。
- 右手で頭を押さえて、左手で胴体を引っ張って頭を取る。
- 頭から3つ目の殻の背中から指を入れて、尻尾まで外す。
- 残った殻を背中から指を入れて外す。
- 最後は頭側から足を引っ張って一気に外す。
- むいた海老をお箸で食べる
⇩殻の外し方を動画(1分)で見たい方はこちら⇩
準備のマナー【2つ】
最後におせちの準備に関するマナーを2つ紹介します。
食べる1~2時間前に冷蔵庫から出す
冷凍、冷蔵、どちらのおせちでも食べる1~2時間前に冷蔵庫から出すと、よりおいしく食べることができます。
室温の目安は20℃前後。
暖房やストーブで温められた暑い部屋はNGですので、注意してください。
冷蔵庫に入れたままでは冷たくて、食材本来の食感を味わうことができません。
1年に1回のおせちを少しでもおいしく食べよう!というマナーの1つ。
忘れがちなマナーでもあるので、気が利くアピールにも最適です。
喪中の時は食べない
最後のマナーは喪中期間の対応です。
おせち料理は縁起が良いとされる「お祝い料理」。
喪中期間は「お祝い事の参加はつつしむ」というのが一般的なので、おせち料理は食べない方が良いです。
喪中期間でもやっぱりお正月は楽したい!という方は、「ふせち料理」がオススメです。
葬儀社や仕出し料理屋で取り扱っていることがあるので、故人の葬儀を行った葬儀社に確認してみてください。
- ふせち料理とは?
- お祝いの食材を除いた精進料理をベースとした、1~2万円が相場の懐石料理のこと。
黒豆や伊達巻、田作りが入っていることが多いが、作り手によって内容は大きく異なる。
おせちマナーを守って、高評価をGETしよう!
ここまでで、おせち料理の守るべきルールを3つのシーンに分けて解説しました。
10個のマナーはどれも簡単で、誰でも実践できる内容ばかりです。
ただ、1年に1回しか使わない内容を覚えておくのは難しいもの。
年末にちょっと読み直せるように「お気に入り」登録してもらい、お正月からロケットスタートを切るキッカケになれば嬉しいです。