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おせち料理には欠かせない黒豆には、「長生きして、マメに暮らす」といった意味が込められています。
ただし、「正しい意味って何だったかなぁ……」「なんで長寿って意味になるの?」と迷う方も少なくありません。
そこで、本記事では黒豆に込められた意味を解説するとともに、200人に協力いただいた黒豆に関するアンケート結果を紹介します。
生の声を参考にしつつ、黒豆の魅力を深く理解して、お正月料理をより楽しんでいきましょう。
本記事のポイント!
- 黒豆には「健康と長寿」「勤勉さと努力」「魔除けの効果」という意味がある。
- 黒豆の意味の由来は、「表面のシワ」「“まめに働く”の語呂合わせ」「黒い色」。
- 黒豆の意味を知っている人は37%しかいない。
- この記事を書いた人:ゆうじ

- 当サイトの管理人。「かまぼこ研究歴15年」のおせち分析大好き人間。
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おせち料理の黒豆の意味

まずは、黒豆に込められた意味や願いを詳しく解説します。
健康と長寿
黒豆は日本の伝統文化において「健康と長寿の象徴」として位置づけられ、新年に欠かせません。
健康と長寿の由来は、黒豆のシワが由来となっていますが、地方によって違いがあります。
<地方による違い>
- 関東地方…シワが寄るまで長生きできるように、あえてシワが寄るように煮る。
- 関西地方…シワがない点を長生きの象徴と考え、シワがなく艶やかに煮る。
どちらもシワを由来として長生きの願いを込めていますが、最近ではシワがなく艶やかな見た目がおいしそうで好まれる傾向にあります。
勤勉さと努力
黒豆に込められた「勤勉さと努力」の由来は、色や語呂合わせです。
- 「まめに働く(暮らす)」の語呂合わせ
- 田んぼで真っ黒に日焼けするほど、まじめに働く
「ダラダラしないで働く」という意味ではなく、元気に誠実であることの願いが込められています。
魔除けの効果
黒豆の色と縁起の関連性は深く、黒豆の艶やかな色には魔除けの力があると考えられています。
- 道教では、黒色が邪気をはらう魔除けの色とされている。
- 陰陽五行説では、水を表す黒が邪気を払う魔除けの色とされている。
黒豆の数を年齢分食べる風習もあり、黒豆の色が濃いほど、縁起が良いです。

「魔滅(まめ)」に通じて、「新年に食べると1年間病気にならない」という言い伝えもあります。
おせちの黒豆に関するアンケート結果

今回、おせちの黒豆について200人にアンケートを実施しました。
ここからは、おいしい黒豆の購入に役立つ以下のアンケート内容を紹介していきます。
<200人へのアンケート内容>
黒豆の意味を知っている人は37%

まずは、「黒豆の意味を知っていますか?」と聞いてみたところ、『知っている(37%)』と回答した人は少数派でした。
ただし、『知らないが、興味はある(50%)』という回答は『知らないし、興味もない(13%)』よりもおよそ4倍も多く、普段意識していないがお正月には把握しておきたい人が多いようです。

興味がある人は多いので、話題としては盛り上がる可能性も高いですね。
黒豆の購入場所の人気No.1は『スーパー』が93.9%

次に、「黒豆の購入場所は主にどこですか?」と質問したところ、最も多かった回答は『スーパー(93.9%)』でした。
一方で、『楽天(1.7%)』『Amazon(0.5%)』などの通販を利用する人はごく少数でした。

通販も便利ですが、やっぱり黒豆は自分の目でツヤや粒を確かめて買いたいですよね!
1番購入される黒豆の価格帯は500~750円

さらに、「購入した黒豆の値段を教えてください」と質問したところ、最も多かったのは『500~750円(32.8%)』でした。
次いで『500円以下(27.6%)』『750~1,000円(18.4%)』が多く、比較的リーズナブルな価格帯が中心という結果です。
一方で、1,000円以上の高価格帯は『1,000~1,300円(10.3%)』『1,300~1,500円(8.0%)』『1,500円以上(2.9%)』と、少数派ではあるものの一定数のニーズが見られました。

実は“1,000円以上派”も合計すると21.2%!
やっぱり“せっかくのおせちだから奮発”って気持ち、すごく分かります。
黒豆の添加物は、気にならない人が77.5%

黒豆は、ふっくら感や見た目のツヤを出すために重曹や酸化鉄が、また日持ちを良くする目的でpH調整剤が使われる場合があります。
そこで「黒豆に使われている添加物は気になりますか?」と質問したところ、『あまり気にならない(54.5%)』『気にならない(23.0%)』を合わせると、実に77.5%の人が添加物についてあまり気にしていないことが分かりました。

食品添加物を気にする人が増えているのに、黒豆では“そこまで気にしない”のは意外でした。
黒豆の食感は「やわらかめ」好きが62.0%

黒豆のどこを“おいしい”と感じるかは、やわらかさや食感など、人によって基準が分かれるものです。
そこで「黒豆の硬さで好きな方を選んでください」と質問したところ、『やわらかい(62.0%)』と回答した人が『しっかり(38.0%)』を上回りました。
一般的に、やわらかい食感の黒豆の方が「ふっくら」とした仕上がりになりやすいので、しっかりよりも好まれる回答となったようです。

やわらかい黒豆が人気なのは納得! 実は重曹を入れると“ふっくら仕上がり”になるんですよ。
クリスマスまでに黒豆を買う人は13.6%

年々、おせちの販売開始は早まっており、2024年末には12月18日頃から販売しているスーパーも見られました。
そこで「黒豆を購入する時期を教えてください」と質問したところ、最も多かったのは『クリスマスの後(34.5%)』で、次いで『お正月直前(32.8%)』でした。
2つの回答を合わせると67.3%の人が、早期販売には参加していないことが分かります。
一方で『クリスマス前(9.6%)』『クリスマス頃(4.0%)』を合わせても13.6%と、早期購入者は少数派でした。

黒豆は、売り切れも保存も心配無用な「クリスマス直後」に買うのが正解です♪
おせち料理の黒豆の正しい保存方法

おせち料理の黒豆をおいしく長持ちさせるには、正しく保存する必要があります。
ここでは、冷蔵保存と冷凍保存の方法について、それぞれ解説します。
黒豆の冷蔵保存方法
黒豆を冷蔵庫で保存する際は、以下の点に注意しましょう。
<正しい冷蔵保存方法>
- 煮汁ごと密封容器に入れる
- 黒豆の風味と食感を保てる。
- 冷蔵庫の中でもチルド室(5℃以下)で保管する
- 雑菌が増えるのを抑えられる。
- 黒豆を取り出す時にはキレイな箸を使用する
- 雑菌が付くのを防げる。

保存期間は3〜4日以内が目安!それ以上経過すると品質が落ちる可能性があります。
黒豆の冷凍保存方法
黒豆は冷凍保存が簡単で、以下の手順で長期間おいしさを保てます。
- 煮た黒豆を常温に戻す。
- 1食分ずつ小分けにする。
- 空気を抜いて密閉する。
- 平らに並べて冷凍庫に入れる。
ただし、冷凍保存した黒豆は以下の点に注意してください。
<冷凍損の注意点>
- 冷凍後、1ヶ月以内に食べきる。
- 解凍する時は冷蔵庫で自然解凍する。
- 急ぐ場合は、電子レンジで少しずつ加熱して様子を見る。
- 解凍後は再冷凍せず、当日のうちに食べきる。

おせち料理で余った黒豆も冷凍保存すれば、無駄にならずおいしく食べられますよ
おせち料理の基礎知識

おせち料理は、先人たちが新しい一年の幸せを願って受け継いできた伝統料理です。
しかし今では、料理に込められた意味やおせちの歴史を知らずに食べている人も少なくありません。
そこで、ここからはおせち料理の歴史と、代表的なおせち料理の意味を紹介していきます。

一品一品に込められた想いを知れば、家族との会話がふっと弾み、いつもの食卓がかけがえのない思い出に変わりますよ。
おせち料理の歴史
おせち料理は弥生時代から始まり、「年取りの膳」として用意していたのが、現代のおせち料理の原点です。
時代とともに、おせち料理は以下の流れで広まりました。
- 【平安時代】宮中行事「御節句」として、貴族の間で習慣化した。
- 【江戸時代】庶民にも広まり、お正月に食べる習慣が広まった。
- 【明治時代】重箱に盛り付ける文化が生まれた。
- 【昭和時代】冷蔵庫が普及し、和風料理の多様化が進んだ。
- 【平成以降】外食産業が参入し、洋風や中華料理も増加した。

令和に入ってからは、キャラクターおせちや添加物にこだわったおせちが増えてきています。
おせちの各料理の意味
黒豆以外のおせち料理にも、家族の幸せや健康、繁栄を願う思いが表現されています。
代表的なおせち料理と意味は、以下のとおりです。
| 💰金運上昇 | 👨👩👧👦子孫繁栄 | その他 | |
|---|---|---|---|
![]() 栗きんとん | ● | 🥇勝負運アップ | |
![]() 数の子 | ● | ● | ー |
![]() 昆布巻き | ● | 😁喜ぶ、 👴不老長寿、 👫夫婦円満 | |
![]() 田作り | ● | 🌾五穀豊穣 | |
![]() 伊達巻 | ● | 👨🎓学業成就 |

おせち料理の意味を知ると、家族で語り合いながら楽しい食事の時間を過ごすきっかけになります。
おせち料理の黒豆をおいしく作るコツ

「黒豆を購入する時に1番重視する内容は?」と200人に聞いてみたところ、『味(33.0%)』と回答した人が1番多かったです。

『価格(31.5%)』や『見た目(9.5%)』が良くても、おいしくない黒豆では意味がない、と考えている人が多いようです。
そこで、おせち料理の黒豆をおいしく作るためのポイントを以下の3つに分けて解説します。
<黒豆をおいしく作るポイント>
- 黒豆の正しい選び方
- 黒豆を煮る前の下準備
- 黒豆の正しい煮方
黒豆の正しい選び方
おいしい黒豆料理を作るには、良質な黒豆選びが第一歩です。
そこで、ここでは黒豆選びで採用したいポイントと、避けたいポイントをそれぞれ紹介します。
選びたいポイント
- 粒の大きさが均一
- 煮上がりも均一になり、見た目も味も良くなる。
- 表面のツヤと色の濃さ
- ツヤがあり、色が濃い方が豆の鮮度が良い。
- ブランド豆(丹波黒など)
- 皮が薄めで口当たりが柔らかく、上品な甘みと香りがある。

安全性にもこだわりたい人は、国産品の有機栽培、無農薬がおすすめです。
避けたいポイント
- 傷や割れがある
- 煮ると崩れてしまう可能性がある。
- 豆が古い
- 水分が抜けていて、煮ても柔らかくなりにくい。
- 外国産
- 皮が硬かったり、ふっくら仕上がりにくい場合がある。

量り売りを購入する場合は、虫食いや包装に破れがないか確認してください。
黒豆を煮る前の下準備
黒豆は以下の手順で下準備をすれば、よりおいしい黒豆を作れます。
- 水で黒豆の汚れを落とす
- 水に黒豆以外の材料を入れる
・重曹(黒豆の重さの1%)
※重曹を加えると豆の皮が柔らかくなり、煮崩れ防止になる。
・砂糖(黒豆の重さの80~100%)
・醤油(黒豆の重さの1~10%) - 黒豆を②の水に一晩(10〜14時間)浸す
・豆が水分を吸収し、ふっくらと柔らかくなります。
※暑い季節は、冷蔵庫で長め(14時間)に浸すのがおすすめ。 - 水に浮いた豆を取り除く

重曹を入れすぎると、豆の風味が損なわれるので注意してくださいね。
黒豆の正しい煮方
黒豆は、以下の正しい煮方をすれば、味も見た目もさらに良くできます。
<黒豆の煮方>
- 下準備で1晩浸した水と黒豆を鍋に入れる
- 鍋の8~9割くらいまで水を足す
- 3時間煮る
- 黒豆の硬さをチェックする
- 火を止めて冷ます
- 黒豆を5~6回洗う
黒豆の煮方について、特に注意して欲しいポイントが次の4つです。
<煮方の注意ポイント>
- 煮汁は一晩浸した水をそのまま使う。
- 煮崩れを防ぐためにはグツグツ煮ない。
- 黒豆の硬さは、親指と人差し指でつまみ、力を入れずにつぶせたらOK。
- 煮汁に浸したまま冷ますと、ツヤが出てよりおいしく仕上がる。

煮る時は、最初に強火で沸騰させて、沸騰後は弱火にし、煮汁が少なくなったらお湯を加えましょう。
黒豆の地域による料理方法の違い
黒豆の調理方法や食べ方には、地域によって違いがあります。
<地域別の黒豆の食べ方>
| 黒豆おこわ | 甘煮 | 煮豆 | 塩煮 | 砂糖煮 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | ● | ||||
| 東北、関西、四国 | ● | ||||
| 関東 | ● | ||||
| 中部 | ● | ● | |||
| 山陰、九州 | ● | ||||
| 沖縄 | ● |
一部の地域では「黒豆の甘酒漬け」という特徴的な調理法も見られ、地域の食文化を反映しています。
おせちには、地域ならではの特徴的な料理がたくさんあります。
ご当地おせちについて詳しく知りたい人は、こちらの記事「地域で違う!?【ご当地おせち24選】日本各地の特色ある正月料理を紹介!」を読んでみて下さい。
おせち料理で余った黒豆のアレンジ料理

ここからは、おせち料理で余った黒豆を使った、副菜料理やデザートを詳しく紹介します。
黒豆を野菜やチョコレートなどと組み合わせると、おせちとは異なる味わいにでき、見た目も華やかになります。
簡単に作れるレシピが多いので、ぜひ試してみてください。
黒豆を使った副菜料理
おせち料理の黒豆を活用した副菜料理は、黒豆を新しい形で楽しめます。
栄養価が高く、見た目も美しい黒豆を使って、日常的に楽しめるレシピをいくつか紹介します。
- 黒豆とクリームチーズのディップ
- 簡単に作れるのでパーティーにぴったりです。黒豆の甘みとクリームチーズのコクが絶妙に調和します。
- 黒豆と枝豆のサラダ
- 黒豆の食感と枝豆の香りが食欲をそそります。彩りが鮮やかなうえ、栄養バランスも良好です。
- 黒豆と野菜のマリネ
- さっぱりとした味わいで夏場にもおすすめです。野菜は季節のものを使うと、よりおいしく仕上がります。
- 黒豆とひじきの煮物
- 食物繊維が豊富な料理で、和風の味わいを楽しめます。
他にもおすすめできる副菜料理として、以下のようなものがあります。
- 黒豆とごぼうの金平
- 黒豆とキノコのソテー
- 黒豆とアボカドのタルタル
- 黒豆と大根の和え物
- 黒豆とツナのパスタサラダ
- 黒豆と梅肉のおにぎり

おせち料理で余った黒豆を使えば簡単に作れるものばかりなので、忙しいワーママにもおすすめです。
黒豆を使ったデザート
黒豆を使ったデザートは、和の風味と洋菓子の組み合わせが魅力的です。
おせち料理で余った黒豆を活用できるデザートをいくつか紹介します。
- 黒豆ティラミス
- 黒豆の甘さとコーヒーの苦みが絶妙なバランスで、大人の味わいを楽しめます。
- 黒豆プリン
- なめらかな食感と黒豆の風味が特徴的で、子どもにも人気です。
- 黒豆アイスクリーム
- 和風テイストのクリーミーなデザートで、暑い季節にぴったりです。
- 黒豆パウンドケーキ
- しっとりとした生地に黒豆のアクセントが効いていて、おやつタイムに適しています。
【まとめ】黒豆の意味を知って、お正月の食卓をもっと楽しもう

この記事では、おせち料理に欠かせない「黒豆」の意味や由来を、くわしく紹介しました。
<黒豆の意味と由来>
| 意味 | 由来 |
|---|---|
| 健康と長寿 | 表面のシワ |
| 勤勉さと努力 | 黒い色、語呂合わせ |
| 魔除けの効果 | 艶やかな黒い色 |
独自のアンケート調査では、「黒豆の意味を知っている人」は全体の37%しかいないことも分かりました。
<独自アンケート結果:黒豆の意味を知っていますか?>
| 黒豆の意味を知っている | 37.0% |
| 知らないが、興味はある | 50.0% |
| 知らないし、興味もない | 13.0% |

意外と知られていないからこそ、豆知識として披露すれば、きっと盛り上がりますよ。
この記事が、黒豆に込められた願いを知るきっかけとなり、お正月の食卓で家族の話題が弾む時間につながれば嬉しいです。
おせちの意味や歴史について詳しく知りたい人は、こちらの記事「おせち料理【60種類】食材や重箱の意味・いわれ|歴史や豆知識まで完全解説」も読んでみて下さい。
黒豆以外のおせち料理について詳しく知りたい方は、こちらの記事「【おせち料理】定番食材36選を完全解説|意味や込められた願いを知ろう!」も読んでみて下さい。
おせち料理の人気ランキングを独自調査した結果も紹介しています。
詳しく知りたい方は、こちらの記事「おせち料理は何食べる?鉄板食材32種の意味と人気ランキングを公開!」も読んでみて下さい。





